ビットレートとは?エンコード設定と画質の関係
ビットレートとは、単位がbps(bit per second)で表されるように1秒間に転送、あるいは処理できるビット数、動画の場合は1秒間の中に入っている映像と音声のデータ量と考えれば良いでしょう。
つまりビットレートが高ければ、画質や音質の良い動画になりますが、その分データサイズが大きくなることになります。
動画編集のエンコードを考えた場合、基本的にはデータ容量の許容範囲でビットレートをなるべく高く設定すればいいのでしょうが、そもそもビットレートってどうやって設定するの?という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
上の画像は編集ソフトFilmoraの出力画面ですが、詳細設定でビットレートを指定できるのがわかると思います。
ファイル形式がMP4の場合、デフォルトが5000kbps、2000~30000kbpsの範囲内でビットレートを指定できますが、どのビットレートがベストの設定なのかというのはよく分からないという方も多いでしょう。
この記事ではビットレートについて、動画編集時の設定も含めてまとめたいと思います。
この記事の目次
ビットレートとは?
ビットレートの高低で何が違ってくるのか?
冒頭にも書いたように、ビットレートは1秒間の情報量、つまりビットレートが高いということはデータ量が多いと解釈していいでしょう。
これも先に書きましたが、ビットーレートが高いということは高画質、高音質になり、その分データサイズが大きくなると言うことになります。
画質や音質はコーデックも関連してくるのですが、基本的には高ビットレートのほうが画質、音質が良いということになります。
ただし、動画エンコードに置いては元のファイルより画質が向上するということはありえませんから、ビットレートを上げてもオリジナルより画質が良くなることはないというのは理解しておきましょう。
オーバルビットレートってなに?
ビットレートは映像と音声それぞれに割り当てられますが、これらを合計したものを「オーバルビットレート」、あるいは「総ビットレート」と呼びます。
上の画像は動画のプロパティから詳細タブを開いた画像ですが、ビデオの「データ速度」が映像のビットレート、オーディオの「ビットレート」が音声のビットレート、ビデオの「総ビットレート」が映像と音声を合計したオーバルビットレートになります。
プロパティからビットレートが確認できるということは知っておいて損はないと思いますが、あまり当てにならない部分もありますので、正確な情報が知りたい場合はMediaInfo等の解析ソフトで調べたほうが良いでしょう。
MediaInfoに関しては以下の記事を参考にしてください。
ビットレートと解像度の関係
ビットレートと解像度の関係ですが、解像度が高い動画ほど大きな情報量が必要になるため、必然的に高ビットレートが必要になります。
単純に画像が大きければ、その中のデータ量も多くなりますからね。
動画エンコード時の解像度とビットレートの関係ですが、Youtubeの推奨の設定が参考になると思います。
解像度と同様に、フレームレートもビットレートに比例して大きくなると、いうことは覚えておきたいです。
フレームレートに関しては以下の記事を参考にしてください。
ビットレートとコーデックの関係
ビットレートとコーデックの関係ですが、同じビットレートでもコーデックの違いで画質が違ってきます。
先にビットレートが高ければ画質は良くなると書きましたが、これは同じコーデックであることが前提となります。
例えば、H.265というコーデックは、H.264の半分程度のビットレートで同等の画質が得られるといわれます。
コーデックに関しては、以下の記事に詳しく書いているので参考にしてください。
ビットレートはどれくらいに設定する?
それでは最終的な動画エンコード時に、ビットレートをどれくらいに設定すれば良いかということですが、先のYoutube推奨設定の範囲内を目安にして良いと思います。
ビットレートが大きいと画質が良くなるといっても、先に書いたように結局オリジナルの画質以上になることはありませんし、データサイズや再生時の負荷も大きくなりますので、それらのバランスも考えておく必要があります。
個人的には使用するソフトのデフォルトの設定で使用することが多いですし、それであまり問題が起きることもありません。
まとめ
ビットレートに関してまとめましたが、データ量を示す値で、数値が高いほど高画質と理解して差し支えないでしょうし、その程度の知識があれば十分でしょう。
動画編集に関しては、ビットレートを上げたからといってオリジナルファイルより画質が良くなることはないということを理解し、状況に合わせてビットレートを最適な設定にすることが必要でしょうが、個人的には細く考えてビットレートを設定することはあまりありません。
本来、動画編集の際には画質にこだわったほうが良いと思っていますが、あまりにも細かい設定にこだわるのは作業性が良くないですし。結局ソフトに依存することのほうが多いです。
デフォルトの設定のままで問題があったことも無いですしね。
ビットレートはできるだけ高いに越したことはないけど、エンコードの際の設定はソフトにおまかせという感じで個人的にはOKと考えています。
こんな事言うと画質にこだわる人におこられちゃいそうですが、それはそれで否定しませんし、先にも書いたように動画編集するなら画質はこだわるのが本来の姿だとは思います。